Ibaraki Rehabilitation Profession Association(IRPA)

OJTによる研修(指導者用)

若手リハビリ専門職卒後研修におけるMini-CEXによる基本的臨床技能確認とOn the Jobによる指導で構成される研修(OJTによる研修)については、下記をご覧ください。(※規程集ダウンロードページへ遷移します)
・Mini-CEXによる基本的臨床技能確認とOn the Jobによる指導で構成される研修実施規程
・Mini-CEXによる基本的臨床技能確認とOn the Jobによる指導で構成される研修 ガイドライン

研修体制

(1)若手リハ専門職を支える体制の構築
  1. 病院管理者、リハ科医長、リハビリテーション部門管理者は、自施設の理念や基本方針に基づいた研修が実施できる体制の構築に責任を持つことが必要である。また、理念や基本方針を研修に携わる職員全員と共有することが望まれる。
  2. 研修は、所属部署の直接の指導者だけではなく、部署スタッフ全員が若手リハ専門職を見守り、幾重ものサポート体制を組織として構築することが望ましい。そして、若手リハ専門職がリハビリテーションの素晴らしさを実感したり、リハビリテーションに対する誇りが持てるように、指導者がロールモデルとして、若手リハ専門職に示していくことが望まれる。
  3. 若手リハ専門職が臨床現場に順応し、臨床実践能力を獲得するためには、根気強く暖かい支援が必要である。また、若手リハ専門職の不安を緩和するために、職場適応のサポートやメンタルサポート等の体制づくりが必要である。そのためには、若手リハ専門職を周りで支えるための様々な役割を持つ人員の体制づくりが必要である。
  4. 所属機関に指導者がいない場合は、指定研修施設において同様の研修を受けることができる体制が構築される。
  5. 若手リハ専門職の研修は所属機関をはじめとする関係機関全体で取り組むものであり、多職種との連携を密にとるとともに、若手リハ専門職が多職種の業務を理解するための機会を設けることも必要である。
(2)指導者について

指導者は下記の基準を満たした理学療法士、作業療法士、言語聴覚士です。
<必須要件>
・ 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士であること
・ 10年目以上の十分な臨床経験を有すること
・ 各職能の生涯学習プログラムを修了していること
・ 指導者養成研修を修了していること

<選択とされる要件(以下のいずれかを満たすこと)>
 ・ 部門管理者以上である
 ・ 各職能団体の認定および専門資格を有する

(3)指導者要件を満たす指導者がいない場合の研修協力施設の利用

地域特性や施設特性による影響を考慮し、指導者が不在の施設における若手リハ専門職の研修については、指定する研修協力施設を利用することができる。また必要に応じて、外部の指導者が施設へ出向き研修を実施することも考慮すべき点である。

研修方法

(1)実施時期
  1. 1回目
    所属施設での患者・利用者を担当開始後2か月以内に初回のMini-CEXによる基本的臨床技能確認を実施してください。既定の書面による技能評価後、指導者はその場で患者さんを通してポイントを指導してください。指定指導者は技術評価と指導内容を当該所属施設の所属長と事務局に1週間以内に提出してください。
  2. 2回目
    1回目と同様に2年目の10月~2月の間に実施します。原則として指導者は変更しません。
(2)指導方法
  1. 指導の考え方
    リハビリテーション室などで診療を実施している所を診療(評価)中に指導者は受講者への積極的な指導や助言は行いません。実施後、フィードバックの時間を設け、そこでディスカッションを行い明日からの診療の助けとなるような助言を行います。指導者は基本的には対象者(利用者)に直接触れての診療は行いません。また、基本的臨床技能の習熟度を評価する事を目的とし、積極的かつ専門的な治療技術の指導は目的としていません。
  2. 実際の指導の流れ(一例)
    1. 受講者と対象者(患者または利用者)のやりとりを直接観察してください。診療に同席し、できるだけ受講者と対象者の両方の表情を観察して頂きます。受講者から質問されたときを除いて、基本的には指導者は受講者の診療に口を挟みません。
    2. Mini-CEX評価表のチェックポイントを参考に記入して下さい。1から6まで点をつけますが、3点以下は受講者が標準に達するような改善が必要であることを意味します。
    3. 臨床観察終了後、診療について受講者に直接フィードバックをして頂きます。助言・指導だけではなく、良かった点も挙げてください。 対象者の情報が少ない場合は、フィードバック開始前に対象者の障害像や治療目的について簡単にプレゼンテーションを受講者へ求めることも有用です。また診療中評価が不能であった項目についてはプレゼンテーション後に受講者に質問し答えてもらうことで評価することも可能と思われます。
    4. 評価表に指導者と受講者のチェックを記入します。
(3)評価
    「Mini-CEXリハ専門職版」の使用を推奨します。研修医の診察技能評価のための簡単な評価表として、欧米の卒後医学教育で使用されているものをリハ専門職版にアレンジしています。臨床場面において研修医が患者に関わる様子を指導医が20分程観察し、病歴、身体診察、コミュニケーション、臨床判断、プロフェッショナリズム、マネジメント、総合を1~6点で採点します。3点未満は標準に達するような改善が必要であることを意味し、できるだけ間をおかずに直接的にフィードバックする教育ツールです。また、WBA(Workplace-based assessment)であり、形成的評価 (点数をつけて合格・不合格とする評価ではなく、学習者が更に伸びるために改善のための提案や指導を行うことが主目的) を行うために用いています。

資料・様式ダウンロード

体調自己申告表(.docx)
様式第16 号 Mini-CEX リハ専門職版(.pdf)
様式第17 号 確認チェックポイント(.pdf)

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